・今週のとある平日の早朝、いつもの通り見回りに出動。
例の本道と脇道にそれぞれ設置したワナのうち、脇道の方が空弾きしてました。ぐああ。

暗すぎて失敬。早朝やねん。しゃーないねん。
何故に一発で仕留めきれないのか。
初めて設置するポイントだからというのは言い訳にはなりません。ちゃんと初撃で捕獲できる場合もありますから。何が良くて何が駄目なのか判らない辺りがヤブのヤブたる所以ではあります。
ちなみに今朝は本道のワナが空弾きしててぬわああああ。
鍵を掛けてたときにはど真ん中を踏み抜いていたというのに。
いつも同じ位置に足を踏み下ろすワケではないという事か。当たり前と言えば当たり前ではあるんですが。それでも同じ所を踏んでくれるように、地形を選んだり障害物を置いたりと工夫してはいるんですけどぐぬぬ。
そんな僕でもやる時にはやってるんですよ?これこのとーり。

本道とか脇道とかと同じ日に見出したポイントで、こっちは一発でスパーンですわ。
毎回こうでありたい。68kgのオス鹿。当地では中々のビッグサイズです。
今週の猟果はこの一頭かー。空弾きも含めてもっとイケる手応えだったんですけどしゃーない。
ゼロじゃなかっただけマシだと思って来週から本気出す。
そんなこと考えてたら、知り合いの農家さんからシカが網掛かりしたとの連絡を頂きました。
・網掛かり。
田畑の周囲に張り巡らされた防獣ネットに動物が引っ掛かった状態のことです。
他所様ではまた別の言い方をするのかも知れません。
この引っ掛かった動物が有害駆除対象のシカとかイノシシとかだった場合、これ幸いという事でそのまま始末してしまいます。
その際の有害鳥獣駆除の報奨金を受け取るのは、始末を請け負った駆除隊員になります。
この場合は即ち僕。あざーーっす!
網掛かりが起きた防獣ネットは大概ブチブチにぶっ壊れますので、その田畑の持ち主の農家さんにも何らかの補償はあるみたいです。現場の写真を残すように、役所から農家さんへ指示があるようですし。詳細は不明。
網掛かりを起こすのは、十中八九はオス鹿です。しかも大概は大物。太くて長くて逞しい御立派様なツノが網に絡まってにっちもさっちも行かなくなるワケですね。
以下、かつて赴いた網掛かりの現場のうちのひとつ。

もういっちょ。

網掛かりしたシカは捕獲しやすいのかと問われると、答えは絶対にノゥ!
防獣ネットはあくまで獣の侵入経路を塞ぐための代物であって捕獲するための設備ではありません。更には農作業の都合で適宜取っ払う必要があるため、金網やフェンスと違い作りが頑丈という事もなく。せいぜい動きを阻害するのが精一杯で、場合によっては支柱ごとブチブチ引っこ抜いてかなり自由自在に暴れ回ってることもあります。

こいつとか酷かった。この後1本引っこ抜きやがりました。
獲物の自由度が高すぎる時にはロープやワイヤーを使って拘束するのがセオリーなのですが、山林と違って田畑ゆえにロープを固定できる樹木がない場合がほとんどです。
そんな時にはツノに絡まってるネットを踏みつけながら接近していって、シカの頭が下がって動きづらくなった所を企業秘密兵器でプスーするんですが、偶にそうなる前に突っ込んでくるシカも居たりしてマジ怖い。
あとは足元が田畑なのでフカフカだったりドロドロだったりして機敏に動けませんし(シカは全く意に介しませんけど。四つ足の機動力半端ない)。
要は獲物を捕まえるつもりでない場所で、獲物を捕まえるつもりでない道具で軽めに拘束っぽくした獲物をどうにかしないといけないワケで、挙句に大体の場合はどでかいオスシカが相手ですから厄介極まりないです。
ついでに言えばギャラリーが多いんですよね…ご近所さんが集まって。無様見せるワケにはいきませんし、どーしろと。どーにかしてきましたけど。
・先述のとおり、網掛かりを起こすのは大概がツノの生えたオスシカ。
けどこれまでごく稀に、子鹿が引っ掛かった事があります。遊んでいたのか何なのか、頭とか足とかをネットに突っ込んで絡まってしまっていたことが3回だけありました。
1回は他の猟師さんが請け負った網掛かりで、後ろ足がギチギチに絡まって、むしろ絞り上がってうっ血してて痛々しい状況でした。
あと2回は自分が請け負った現場でした(あざっす)。
ある日、山際のネットにシカが絡まっていると連絡を受けて出動し、現場に到着したのですがやたらと静か。
ネットをブッチして逃げてしまったのかと思いつつ奥へと進んでいきますと。
以下閲覧注意。

【注・生きてます】
社員が止め刺しして、かつ1時間以内に会社へ搬入するのが我が社のルール。死んでしまっていたらアウトでしたが、足をバタバタさせていたので変な姿勢になって起き上がれなくなってしまった様子。
網掛かりということで気合入れて来てたんですがこーいう状況ならひと安心だと思ってたんですが、止め刺しの準備をしてるうちに足が動かなくなってきて焦りました。
「僕が殺すまで死ぬんじゃない!」と、人生最悪にゲロ以下な脳内発言をしていた記憶があります。てへっ。
あと一件は、流石に掲載自粛。
超・バンビちゃんでした。あたかも生まれたての子鹿のような。いえそのまんまなんですけれども。
防獣ネットのひとつの枡目からたすき掛け状態に頭と片方の前足を出して、それ以上どうにもならなくなってました。南無南無。
・網掛かりとは、こーいった次第。
そしてこの日の網掛かりしたシカは結構大きいとのこと。
連絡を下さった農家さんは農区の檻に入ったシカやイノシシを止め刺しに来る際に時々立会って頂いてる方ですので、ならばサイズを見誤っている事もない筈。
気合を入れて現場に臨みました。ら。


メスシカが金網に頭を突っ込んで抜けなくなってました。
ええー。新しい。
世の中まだまだ驚きにあふれています。僕の3年ちょいの経験なんて木端みたいなものですなあ。
ていうかこのひと、何やってんの…?
向うの草とか食べようとしたのか。でも手前側にも普通に山ほど生えてますよ?ていうか山ですし。
それとも向う側へ抜けようとしたとか。いや無理だろ。前世にゃんこか何かか。
でもそういえば、オスシカだってどうして網掛かりしてるんでしょうね。
ツノが引っ掛かり易いからだろうと思考停止してました。
毎年生え変わるたび距離感リセットされて大変なんだろなと思ってたんですけれども。
シカのツノって本枝も子枝も後ろに向かって伸びているから、普通にネット際を歩いてるだけだと引っ掛かりはしないんですよね考えてみたら。
つまりはこの日のメスシカみたいに、ネットの向こう側に可能性を感じた結果なのか。なんと…
その心意気や良し。でももうちょっと己を顧みろ?
例の本道と脇道にそれぞれ設置したワナのうち、脇道の方が空弾きしてました。ぐああ。

暗すぎて失敬。早朝やねん。しゃーないねん。
何故に一発で仕留めきれないのか。
初めて設置するポイントだからというのは言い訳にはなりません。ちゃんと初撃で捕獲できる場合もありますから。何が良くて何が駄目なのか判らない辺りがヤブのヤブたる所以ではあります。
ちなみに今朝は本道のワナが空弾きしててぬわああああ。
鍵を掛けてたときにはど真ん中を踏み抜いていたというのに。
いつも同じ位置に足を踏み下ろすワケではないという事か。当たり前と言えば当たり前ではあるんですが。それでも同じ所を踏んでくれるように、地形を選んだり障害物を置いたりと工夫してはいるんですけどぐぬぬ。
そんな僕でもやる時にはやってるんですよ?これこのとーり。

本道とか脇道とかと同じ日に見出したポイントで、こっちは一発でスパーンですわ。
毎回こうでありたい。68kgのオス鹿。当地では中々のビッグサイズです。
今週の猟果はこの一頭かー。空弾きも含めてもっとイケる手応えだったんですけどしゃーない。
ゼロじゃなかっただけマシだと思って来週から本気出す。
そんなこと考えてたら、知り合いの農家さんからシカが網掛かりしたとの連絡を頂きました。
・網掛かり。
田畑の周囲に張り巡らされた防獣ネットに動物が引っ掛かった状態のことです。
他所様ではまた別の言い方をするのかも知れません。
この引っ掛かった動物が有害駆除対象のシカとかイノシシとかだった場合、これ幸いという事でそのまま始末してしまいます。
その際の有害鳥獣駆除の報奨金を受け取るのは、始末を請け負った駆除隊員になります。
この場合は即ち僕。あざーーっす!
網掛かりが起きた防獣ネットは大概ブチブチにぶっ壊れますので、その田畑の持ち主の農家さんにも何らかの補償はあるみたいです。現場の写真を残すように、役所から農家さんへ指示があるようですし。詳細は不明。
網掛かりを起こすのは、十中八九はオス鹿です。しかも大概は大物。太くて長くて逞しい御立派様なツノが網に絡まってにっちもさっちも行かなくなるワケですね。
以下、かつて赴いた網掛かりの現場のうちのひとつ。

もういっちょ。

網掛かりしたシカは捕獲しやすいのかと問われると、答えは絶対にノゥ!
防獣ネットはあくまで獣の侵入経路を塞ぐための代物であって捕獲するための設備ではありません。更には農作業の都合で適宜取っ払う必要があるため、金網やフェンスと違い作りが頑丈という事もなく。せいぜい動きを阻害するのが精一杯で、場合によっては支柱ごとブチブチ引っこ抜いてかなり自由自在に暴れ回ってることもあります。

こいつとか酷かった。この後1本引っこ抜きやがりました。
獲物の自由度が高すぎる時にはロープやワイヤーを使って拘束するのがセオリーなのですが、山林と違って田畑ゆえにロープを固定できる樹木がない場合がほとんどです。
そんな時にはツノに絡まってるネットを踏みつけながら接近していって、シカの頭が下がって動きづらくなった所を企業秘密兵器でプスーするんですが、偶にそうなる前に突っ込んでくるシカも居たりしてマジ怖い。
あとは足元が田畑なのでフカフカだったりドロドロだったりして機敏に動けませんし(シカは全く意に介しませんけど。四つ足の機動力半端ない)。
要は獲物を捕まえるつもりでない場所で、獲物を捕まえるつもりでない道具で軽めに拘束っぽくした獲物をどうにかしないといけないワケで、挙句に大体の場合はどでかいオスシカが相手ですから厄介極まりないです。
ついでに言えばギャラリーが多いんですよね…ご近所さんが集まって。無様見せるワケにはいきませんし、どーしろと。どーにかしてきましたけど。
・先述のとおり、網掛かりを起こすのは大概がツノの生えたオスシカ。
けどこれまでごく稀に、子鹿が引っ掛かった事があります。遊んでいたのか何なのか、頭とか足とかをネットに突っ込んで絡まってしまっていたことが3回だけありました。
1回は他の猟師さんが請け負った網掛かりで、後ろ足がギチギチに絡まって、むしろ絞り上がってうっ血してて痛々しい状況でした。
あと2回は自分が請け負った現場でした(あざっす)。
ある日、山際のネットにシカが絡まっていると連絡を受けて出動し、現場に到着したのですがやたらと静か。
ネットをブッチして逃げてしまったのかと思いつつ奥へと進んでいきますと。
以下閲覧注意。

【注・生きてます】
社員が止め刺しして、かつ1時間以内に会社へ搬入するのが我が社のルール。死んでしまっていたらアウトでしたが、足をバタバタさせていたので変な姿勢になって起き上がれなくなってしまった様子。
網掛かりということで気合入れて来てたんですがこーいう状況ならひと安心だと思ってたんですが、止め刺しの準備をしてるうちに足が動かなくなってきて焦りました。
「僕が殺すまで死ぬんじゃない!」と、人生最悪にゲロ以下な脳内発言をしていた記憶があります。てへっ。
あと一件は、流石に掲載自粛。
超・バンビちゃんでした。あたかも生まれたての子鹿のような。いえそのまんまなんですけれども。
防獣ネットのひとつの枡目からたすき掛け状態に頭と片方の前足を出して、それ以上どうにもならなくなってました。南無南無。
・網掛かりとは、こーいった次第。
そしてこの日の網掛かりしたシカは結構大きいとのこと。
連絡を下さった農家さんは農区の檻に入ったシカやイノシシを止め刺しに来る際に時々立会って頂いてる方ですので、ならばサイズを見誤っている事もない筈。
気合を入れて現場に臨みました。ら。


メスシカが金網に頭を突っ込んで抜けなくなってました。
ええー。新しい。
世の中まだまだ驚きにあふれています。僕の3年ちょいの経験なんて木端みたいなものですなあ。
ていうかこのひと、何やってんの…?
向うの草とか食べようとしたのか。でも手前側にも普通に山ほど生えてますよ?ていうか山ですし。
それとも向う側へ抜けようとしたとか。いや無理だろ。前世にゃんこか何かか。
でもそういえば、オスシカだってどうして網掛かりしてるんでしょうね。
ツノが引っ掛かり易いからだろうと思考停止してました。
毎年生え変わるたび距離感リセットされて大変なんだろなと思ってたんですけれども。
シカのツノって本枝も子枝も後ろに向かって伸びているから、普通にネット際を歩いてるだけだと引っ掛かりはしないんですよね考えてみたら。
つまりはこの日のメスシカみたいに、ネットの向こう側に可能性を感じた結果なのか。なんと…
その心意気や良し。でももうちょっと己を顧みろ?
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